みんなのお腹を満たすごはんと、想いを積め込み移動するフードトラック。
今回は毎週水曜日に出店しているユルガニック食堂「空いろ」をご紹介します。
ほうじ茶ラテのような情緒ある色合いのフードトラックに、パタパタゆらぐ“玄米弁当”の暖簾。
人でにぎわう中野セントラルパークにあって、そこだけ日本の田舎にいるようなホッとする空気を感じさせてくれるのは、空いろオーナーの佐々木さん。
<サイドドアをOPENした出店が多い中、空いろはバックドアをOPENするスタイル>
「以前はカフェで働いていたのですが、ごはんを提供する側にも関わらず忙しすぎて
自分の食事はおろそかでした。バランスの摂れた食事を普段から意識できるように、
完全オーガニックではないけれど身体にいいものを、ということで玄米とお惣菜メインの
ユルガニック食堂を始めました」と話す佐々木さん。
出身は山形県だという佐々木さん。なるべく東北のおいしい野菜を取り入れ、玄米は山形県真室川町(まむろがわちょう)の
特別栽培米を使用しています。週替わりの肉・魚・野菜の3種類の中から1種類選べる主菜に、
「青海苔の出し巻き玉子」、「人参としらたきの明太子炒め」など6種類の中から4種類選べる副菜が
ついた“空いろ弁当”を開けると、ぴしりと背筋が伸び、姿勢を正してゆっくりゆっくり食べたくなる、
なんとも品のあるシンプルなお弁当です。
<主菜1品、副菜が4品の空いろ弁当 700円。主菜1品、副菜2品のユルガニック弁当 550円もある>
空いろの列に並ぶ方々は「今日はどのフードトラックでごはん食べようかな」と店定めをすることなく、
空いろに直行する人がほとんど。8割が女性ですが、体格のいい男性も並びます。
「とてもありがたいことに常連さんが多いんです。
最近の健康志向なのか、おかずはしっかり、ごはん少なめとオーダーする男性も増えてきて」と佐々木さん。
がっつりお肉やマサラ弁当などに比べると腹八分目の量かもしれませんが、
しっかり味わうように噛めば満腹感も得られ、それでいてヘルシー。
なにを、どのように食べるか。佐々木さんのごはんはそんなことを教えてくれます。
<週替わりなお惣菜を“選べる”という愉しみも、リピーターが多い理由>
そんな佐々木さんですが、フードトラックを始める前から継続しているのが、
フジロックなどの大型野外への飲食出店です。
フェスでは「太陽食堂 空いろ」という屋号で営業。1日に何百食というフェス飯をさばく凄腕の持ち主でもあるんです。
内装屋の旦那さま手作りのお店を構えご夫婦で出店しており、
とろとろチーズとごろっと野菜が入ったチーズトマトカレーなど、中野ランチでは出ないごはんもあるので、フェスで出逢った際はぜひ足を運んで食べてみてください。
<手作り感満載のフェス限定のお店もホッとする門構え>
いまは週末のイベント・フェス出店と平日ランチのフードトラックという二足の草鞋だが、
動き回る出店は体力的に難しくなっていくので、ゆくゆくは自分のお店を持ちたいと言う佐々木さん。
「太陽食堂」に「 空いろ」ごはん、太陽と空の下で食べるってやっぱりおいしい!
【空いろのホームページ】
出店スケジュールや、その日のおかずの情報を随時更新中!
http://blog.yuruganic.com/
Writing/photo湯野澤いづみ